火災保険選びのポイントは「自由度」

カスタマイズできる火災保険

火災保険の補償内容を自分で選べれば保険料も安くなる。
しかし、損保各社の商品を見ていくと、どれも似たり寄ったりであることに気づくはずだ。
火災や落雷、風災、水災を中心に、水漏れや盗難への補償もあり、地震保険があるのは各社とも一緒。
おまけに、鍵や水回りのトラブル時の無料出張といった付帯サービスまで横並びである。
大手保険会社の商品の多くはパッケージ化されており、契約者自身が選択できる要素は実のところ多くない。
しかしながら、との保険会社を選んでも大差ないかといえばそうでもない。
火災保険を選ぶ際の基準として、カスタマイズの重要度の高さを重視したい。
例えば、高台やマンションの2階以上に住んでいるなら、水災に見舞われる可能性は低い。
この場合、契約時に水災を外してしまえばその分保険料が安くなるため、お得となる。
よって、不要な補償だけ外せないパッケージ型保険よりも、カスタマイズできる保険こそ「お宝保険」化けるわけだ。
自分で選べるカスタマイズ性が最も高い火災保険は？

自分に合ったカスタマイズで不要な出費を抑える

基本項目以外をどうするかがポイント
下の表のように、火災保険の守備範囲はかなり広い。 このうち火災、落雷、破裂・爆発を除く項目は必要に応じて取捨選択できる保険も多い。 幅広いリスクを補償対象に加えてフルカバーにすればそれだけ保険料は高くなるが、より賢く利用するなら不要なものは外して保険料を抑えたい。もちろん、必要なものまで外してしまうのは避けよう。

火災保険で補償対象にできる主な項目

火災

放火やタバコの不始末、ストーブからの出火などの被害を補償。保険の基本部分だ。

落雷、破裂・爆発

落雷によるPCの破損など。火災と同様、基本部分であり、取り外すことができない。

水災

台風による洪水や土砂崩れによる被害を補償する。残存物の片づけ費用も含む

風災、ひょう災、雪災

台風や竜巻、大雪などの自然災害による家屋の損害を補償する。

水漏れ、汚損・破損

給排水の事故による被害や、道路から飛んできた石で窓が割れたりした時などに補償

盗難

空き巣や強盗による被害を補償するもの。一定の範囲内で現金も補償される場合がある。

地震

地震や噴火、津波を原因とする損壊・火災等で生じた被害を補償。地震保険単独では加入不可。

住居によって必要な保険が異なる

必要な保険を選ぶには？
自分に必要な保険かどうか、どのようにして判断すればいいのだろうか。覚えておきたいのは、住居の種類によって必要な保険が異なること。 例えば一戸建てとマンションでは水災の重要性に違いがある。さらに地域ごとの災害の発生率から必要なものを選ぶことも大切だ。自治体等が提供しているハザードマップを活用して情報を入手したい。

一戸建て

水災に入るのが基本だが、住んでいる場所によっては外すのも選択肢となる

マンション

2階以上では自然災害による床上浸水の可能性は低い。水災を外すのが基本だ

借家

アパートやマンションの部屋を借りている場合は、家財に対する火災保険に借家人賠償責任特約をつける。借りた際に加入していることも多い。